
書誌情報
原題(発表年):THE DROWING GIRL(2012)
著者:ケイトリン・R・キアナン(CAITLIN R. KIERNAN)
翻訳:鯨井久志
装画:雪下まゆ
デザイン:名久井直子
発行日:2025年12月30日
発売日:2025年12月9日
出版社:河出書房新社
ISBN:9784309209401
判型:四六判上製
一般文芸GLホラー幻想ヘテロ多様な性同居・同棲仲直り社会人評論家すれ違いキス性愛シリアスユーモアせつない自傷行為
絵画「溺れる少女」に瓜二つの女性に魅入られた主人公は、精神に異常をきたす。怪談、都市伝説、人魚、人狼、カルト宗教……。信頼できない語り手による傑作サイコロジカル・ホラー。
狂気を宿した母ローズマリーと祖母キャロラインの記憶をたずさえて生きる、画家兼小説家のインプ。ある日、町で出会ったゲームライターのアバリンと恋をするが、ドライブ中の路上で裸の女性エヴァと出会い、物語が反転していく。11歳のときにはじめて見た絵画『溺れる少女』、セーヌ河で溺れた名なしの少女、赤ずきんちゃん、ルイス・キャロル、ブラック・ダリア、ウラジーミル・ナボコフ、ジェヴォーダンの獣、セイレーン……。エヴァに出会ったのは、夏の夜のルート122か、秋の夜のウルフ・デン・ロードか。真実と事実が入りまじる、新たなゴースト・ストーリー。ローカス賞、世界幻想文学大賞受賞作家の最高傑作。
引用:河出書房新社
メモ
語り手の記述に、ときどきもうひとりの自分と会話するような俯瞰的な視点が挟まれたり、出来事を作中作の形で再構成するパートがあったり、語り手の精神状態を反映して、語り口調がガラッと変わったり、語りそのものが魅力的なホラー作品でした。女性同性愛を描いたクィア小説としての側面も加わって、捉えどころのない筋書きを思いのほか楽しめました。
