ぐいぐいジョーはもういない

書誌情報

著者:樺薫
イラスト:mot
装丁:百足屋ユウコ(ムシカゴグラフィクス)
発行日:2010年9月1日
発売日:2010年9月1日
出版社:講談社
レーベル:講談社BOX
ISBN:9784062837552
判型:函入りB6ソフトカバー

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ライト文芸GL青春部活バレンタイン学生中学生高校生バディチームキスコメディスポーツ

ど愛とプライドが涙ではじけるベタな青春もありっ。
乙女たちが投げる、打つ!

「キスしてくれたら、頑張れるかも……」
もし、女子野球部で『汗と涙の青春』をスゴしたら?

完全試合達成目前の全国大会決勝戦、ピッチャー城生羽紅衣(じょううぐい)は小駒鶫子(こまつぐみこ)に、なぜか不敵に不吉に微笑んだ。これが豪腕・羽紅衣の見納めか? バッテリーの愛のゆくえは?
許嫁がいる長身美人投手“ぐいぐいジョー”、高校最後の夏!

引用:講談社

メモ

  百合度 ☆☆ 深度 ☆☆☆

 全国女子高等学校硬式野球選手権大会、決勝。ダスティン女学院のエース・城生じょう羽紅衣うぐい、完全試合達成まで、あと一人―その前夜、羽紅衣は、3年間、バッテリーを組んできた鶫子つぐみこに告げる。肘に違和感があること、決勝戦が終わったら、野球をやめて許婚と結婚すると。
 ふたりの最後の試合の経過を追う3年夏の章と、高校入学直前の春に鶫子と羽紅衣が出会ってからの1年間を中心に、ふたりがバッテリーとして親友として関係を深めていく章が交互に書かれていく構成をとっています。後者の章では、立ち居振る舞いは優雅なお嬢様だけれど、天才投手らしいわがままぶりを発揮する羽紅衣に、ちょっぴりがさつだけど、忍耐強くつきあう捕手の鶫子の関係を中心にした部員たちの交流がコミカルにテンポよく描かれています。鶫子が羽紅衣に向ける視線の端々に、自然と羽紅衣に対する愛情がにじみ出ているのがキュンときます。
 三年の章は、本来なら登板を禁止しなければならない状況で、鶫子がランナーを出すまでは羽紅衣に投げさせるという苦渋の決断を下すところからはじまります。そして、羽紅衣の「たとえこの投球で肘が壊れてしまっても、ふたりで最後の勝利をつかみたい」という執念を込めたボールを鶫子が全身で受け止めていきます。本格的な野球小説でありながら、これはふたりの愛の記録でもあるのです。バッテリーだからこそ生まれる特別な関係を存分に描いた、希少かつ決定版とも言える野球百合小説。決戦の行方と、その後のふたりの未来をぜひ見届けてください。

 「百合ラノベ総選挙」では47位にランクインしています。上記のメモはこの記事から加筆修正したものです。

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