書誌情報
著者:李琴峰
写真:本間理恵子
装丁:坂野公一+吉田友美(welle design)
発売日:2023年8月21日
出版社:集英社
レーベル:集英社文庫
ISBN:9784087445589
版型:文庫版
初出:「すばる」(集英社)2019年12月号
ここでなら、自由になれると思った──。
「本来は一つひとつ美しく個性的な、ありうべき星たちの姿を、『星月夜』は鮮やかに切りとって光らせ、忘れ難い存在として読者の胸に刻み込む。」──中島京子氏(解説より)
異国の地・日本で出会った、二人の女性の物語。
日本語教師として東京の大学で働く台湾人の柳凝月と、新疆ウイグル自治区出身の留学生・玉麗吐孜。恋人同士の彼女たちだが、柳が共に日本で暮らす未来を思い描く一方で、玉麗吐孜の心は揺れ動いていた。家族、政治、セクシュアリティー。共通の言語を持ち、幾夜も語り合ったはずなのに、柳は彼女が背負うものの重さを知らずにいたことに気がつき……。新日本語文学の旗手が描く、静かな祈りの物語。
引用:集英社
メモ
日本で知り合い恋人同士になった台湾出身の女性と、新疆出身のウイグル族の女性。言語の壁や政治、セクシャル・マイノリティであることが、惹かれあう者どうし、寄り添い共に生きる、ただそれだけのことを、どれだけ難しくしているか静かに訴えかけてくる作品です。