
書誌情報
著者:カスガ
装画:toi8
デザイン:岩郷重力+R.M
発行日:2025年1月25日
発売日:2025年1月22日
出版社:早川書房
ISBN:9784434351433
版型:四六判上製
一般文芸SF青春ヘテロ終末ディストピアお嬢様医師猟師対立アンビバレンスシリアス創作
二十一世紀半ばに文明は滅んだ。山奥の僻村イリス沢に生き残った少数の人々は原始的な農耕と苛酷な封建制の下で命を繋いでいる。そんな時代でも、少女たちは《イリス漫画同好会》を結成して青春を謳歌していた。文明の放課後を描くポストアポカリプス部活SF。
引用:早川書房
メモ
文明崩壊後の日本。山奥の集落地イリス沢では、4人の少女が焚書を免れたわずかな漫画を拾い集め、廃屋を<部室>とし、黄ばんだ出納帳に漫画を描きつけて同人誌をつくる<部活>に熱中していた。共同体で唯一の医師の跡取りである悠凪は、部活をいずれ共同体のために子を生し、身分に応じた働き手となるまでの息抜きだと納得していたが、有力者の娘としての立場をわきまえず「コミケに行きたい」と言い出した比那子と対立する。いかに人が文化を心の拠りどころしているか、文化を希求する人間の姿を描いた終末ディストピアSF。ものすごく簡略化しますが、「あたしを変えたのはあんたなんだから、責任取ってよね」という百合とはいえそうです。