神に愛されていた

書誌情報

著者:木爾きなチレン
装画:日下明
装丁:岡本歌織(next door design)
発行日:2023年11月5日
発売日:2023年10月26日
出版社:実業之日本社
ISBN:9784408538402
版型:四六判並製

Amazon 一般文芸

若くして小説家デビューを果たし、その美貌と才能で一躍人気作家となった東山冴理。
しかし冴理は人気絶頂のさなか、突然、筆を断った――。
やがて三十年の時が経ち、冴理のもとに、ひとりの女性編集者が執筆依頼に訪れる。
「私には書く権利がないの」そう断る冴理に、
「それは三十年前——白川天音先生が亡くなったことに関係があるのでしょうか」編集者は問う。
「あなたは、誰かを殺したいと思うほどの絶望を味わったことってあるかしら」
――そして、この時を待っていたというように、冴理は語り始める。
高校文芸部の後輩、白川天音が「天才小説家」として目の前に現れてから、
全ての運命の歯車が狂ってしまった過去と、その真実を……。

希望と絶望、 羨望と嫉妬……
これは、ふたりの女性作家が、才能を強く信じて生きた物語。

すべてを読み終えたあと、
あなたはタイトルに託された〝切ない意味〟を知り、
ぎゅっと、胸を締め付けられる。

引用:実業之日本社

メモ

  百合度 ☆☆  深度 ☆☆☆

 彼我の才能の差に打ちのめされ、欲しかったものを易々と手に入れていく彼女を憎悪した――30年前に筆を折った老作家が後輩作家に抱いた心情を切々と語る。しかし、その背景には思いもよらぬ真実が隠されていた。

関連作品を見る
同じ著者の作品
タイトルとURLをコピーしました