少女星間漂流記

書誌情報

著者:東崎あがりざき惟子ゆいこ
装画:ソノ フワン
発行日:2024年3月10日
発売日:2024年3月8日
出版社:KADOKAWA
レーベル:電撃文庫
ISBN:9784049151374
版型:文庫版
初出:電撃ノベコミ+ 『焔の星』は書下ろし

Amazon

ライトノベルロマンシス連作短編集SFバトルアクションお風呂科学者バディ対照的コンビコメディシリアスせつないダーク


 ふたりぼっち、安住の星を探し求めて宇宙旅行。

「次こそ住める星だといいな」
 馬車が銀河を駆けている。馬車を模した宇宙船が。乗っているのは、この風変わりな宇宙船を造った科学者・リドリーと、相棒の内気な少女・ワタリ。環境汚染で住めなくなった地球を後にして、二人は馬車を走らせる。目指すは、地球に代わる安住の星!
 けれど、二人が訪れるのはどれも風変わりな星ばかり……。死者を生き返らせることができるという神のいる星、運が良い人間ほど偉いとされる星、無数の図書館から成る星……変わった星々に、少女たちは翻弄されながらも強く生き延び、楽しみ、そしてまた別の星へ。
 二人は今日も、広い宇宙を旅している。

引用:電撃文庫

提供 入手条件     タイトル     仕様
アニメイト 先着順      叫の星4Pリーフレット 2段組 本文3頁
ゲーマーズ 先着順     牢の星4Pリーフレット 2段組 本文3頁
メロンブックス   先着順     ー6Pリーフレット 2段組 本文1頁(設定資料4P)
特典SS一覧
メモ

  百合度 ☆☆  深度☆☆

 荒廃した地球を飛び出し、終の棲家となる星を求めて宇宙を旅するふたりの少女。沈着冷静な観察眼で危機を察知する頼もしい面もあるけれど、ちょっと調子に乗りやすいところが玉に瑕な頭脳労働担当の科学者リドリー、その相棒で、ふだんは人見知りをする気弱な少女だけど、荒事ならおまかせのワタリ。ふたりが訪れた先々の星で、目にする奇妙な人々の風習や生物の生態が描かれた連作短編集。ライトノベルで言えば、『キノの旅』や『魔女の旅々』などに連なるロードノベルです。
 リドリーが機転を利かせて窮地を脱する「運の星」や「謎の星」などが面白かったです。文庫にして各話30頁にも満たない短めの話が並んでいますが、すこしいい話から殺伐としたお話まで様々なヴァリエーションがあって飽きさせないうえに、次々と繰り出される奇想に感心します。
 リドリーとワタリが互いに大切に思っていることは、話の端々で描かれていますが、「焔の話」で見せるリドリーの覚悟や、リドリーを守るためなら非情に徹するワタリの姿が描かれた「闇の話」などが印象的でした。

タイトルとURLをコピーしました