死亡遊戯で飯を喰う。 5

書誌情報

著者:鵜飼有志 イラスト:ねこめたる
装丁:たにごめかぶと(ムシカゴグラフィクス)
発行日:2023年12月25日
発売日:2023年12月25日
出版社:KADOKAWA
レーベル:MF文庫J
ISBN:9784046831491
版型:文庫版

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ライトノベルアクションコミカライズデスゲーム師弟敵対繊細しんどい

〈ハロウィンナイト〉を生き延びた私・幽鬼の前に現れた美少女。その正体はあの丸っこい娘さん・玉藻だった。
様変わりした彼女を(泣く泣く)弟子にした私は、盲目のプレイヤー・鈴々を訪ねる。
視力に頼らずゲームを生き抜いてきた彼女に、その技術を教えてもらおうと思ったのだが――この人、かなり物騒な思想の持ち主で……。
修行を終えてしばらくが経ち、新たに挑むは剣士の決闘をテーマに据えたゲーム〈ロワイヤルパレス〉。
立体感と遠近感に欠けた視界で、この戦いを生き残れるのか?
あるときは離島で、またあるときは王宮で。
今日も私は――死亡遊戯で飯を食う。
……たとえこの身が裂かれようとも。

引用:MF文庫J

メモ

  百合度 ☆☆ 深度 ☆☆

 体調に問題を抱え、活路を見出そうとしている幽鬼のもとに、かつてのゲームで出会ったプレイヤー・玉藻が押しかけてくる。初めて弟子を取ることになった幽鬼。ゲーム外では、ほとんど人と交わらない生活をしている幽鬼は、距離感に戸惑いながらも培ったノウハウを伝えていくのですが……。デスゲームが舞台ということで、ゲーム内では、自分以外とのプレイヤーとはいつ対立するか分からないため一定の距離を取ることが多く、そもそも何度もゲームに参加する者は、生き残ることが困難ということもあり、入れ替わりが激しく、プレイヤー同士の人間関係は自然と希薄になるわけですが、この巻では、師弟関係を結ぶこともあり、子弟となったふたりの複雑な心情も描かれ、より重い話となっています。
 今回は、珍しく幽鬼が初心者でまだイキってた頃の様子が描かれています。ゲームの回数を重ねるごとに、幽鬼にも背負うものが増えて、性格や立ち居振る舞いに変化が表れてくるのが、このシリーズの面白いところでもあります。それだけに、すでに満身創痍ながらも老練なベテランとして生き残っている幽鬼が、これまでになかった事態に対して、悲壮な覚悟を決めるクライマックスは衝撃的です。

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